旅行までに覚えたい!ブータンの公用語 実用フレーズ10選♪
はじめに
世界を旅するとき、いまやどこの国に言っても英語が通じるので便利ですよね。ブータンも同様で、小学校から国語と歴史以外の授業はすべて英語で行われるなど、英語がほとんどどこへ行っても通じます。しかし、実際に現地の言葉を少し話せるだけで、現地の人々の対応はガラッと代わります。それは逆の立場で考えてみても分かるでしょう。ここでは、ブータン旅行の祭に役立つ、場面別お役立ちフレーズをまとめてみましたので、是非ご旅行の際に使ってブータン人との距離を縮めてみてください。
目次
1.ブータンの国語「ゾンカ語」とは
旅行のお役立ちフレーズを習得する前に、まずはそもそもゾンカ語とは何なのか、その成り立ちはどうなのかを簡単に解説していきます。
●ゾンカ語とは
ブータンの国語・ゾンカ語は、かつてはパロ、ティンプー、プナカ、ワンデュ・ポダン、ガサ、ハ、チュカ、ダガナの8県に住んでいたガロン族の言語を元にしています。ブータンは谷ごとに異なる言語が話されていると言われ、約20種類もの言語が存在しているといわれます。小さな国に20もの言語が存在するということは、各々の地域が独自の文化を発展させてきたことがわかりますね。
★ちなみに...
ゾンカ語とご紹介したブータンの言葉ですが、実はゾンカ語で「カ」とは「~語」という意味を表します。なので本来であればブータンの国語は「ゾンカ」なのですが、ここでは日本国内において広く普及している「ゾンカ語」という呼び方を使用しています。
●ゾンカ語が国語になるまで
ゾンカ語が国語として用いられたのは1970年代のことでした。1970年代は、ブータンにとって国際社会への転換期。1971年に、3代目国王ジグメ・ドルジ・ワンチュクがゾンカ語が国語であると提唱し、国王が重視していたブータンの文化や伝統の保護の一環として、ゾンカ語普及政策がとられました。しかし、ゾンカ語を国語として設定するには問題が。当時ゾンカ語には書き言葉が存在していなかったため、新たに文字や綴りを作る必要がありました。そこでゾンカの文法や表示法などの開発を進めるゾンカ開発委員会が設置されました。 開発委員会はゾンカ語のIT化など、現在も変化し続ける社会に適応できるようなサービスを推進しています。
2.ゾンカ語で伝えてみよう!実践10フレーズ!
① まずは基本の挨拶
人と人のはじまりは全てあいさつから。丁寧なあいさつは心象もよくするし、何よりお互いに気持ちの良いものですよね。ゾンカ語では、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」は、すべて同じフレーズ「Kuzuzanpo(クズザンポー)」です。目上の人や初対面の人などには、丁寧な表現を使う必要があるので、語尾に「la(ラ)」とつけて「Kuzuzanpo la(クズザンポーラ)」といいましょう。
② 感謝を伝えよう
旅先では、自分だけの力では乗り切れないことも、ガイドや周りの方々が助けてくれるという場面が多々あると思います。そんなときには「Kadin che la(カディンチェラ)」と伝えましょう。あなたの感謝の気持ちが何倍も伝わること間違いナシです!
③ レストランで「おいしい!」
ブータンでは、レストランやホテルのほかにも、農家で食事をする場面があります。農家の方々は海外からの観光客を受け入れるので多少なりとも英語を聞き分けることは出来ます。しかし、せっかく家に招いてもらって食事を頂いたなら、ゾンカ語で美味しいと伝えたいですよね。そんなときは「Namisami zhim bay la!(ナメサメジンべーラ)」と言いましょう。
④ 謝るときは素直に礼儀正しく!
ゾンカ語で「ごめんなさい」は【ゴン マ テ(Gon ma te.)】です。文化の違いで起こる摩擦、これは時には仕方がありません。自分が悪かったなと感じた時、現地の言葉で思いを伝えられたら、すれ違いが異文化交流の始まりに変わるかもしれませんよ。
⑤ 見知らぬものを発見!
ティンプーではサブジバザール、パロのメインストリートや、移動中に立ち寄った直売所で大活躍のフレーズです。一見普通の屋台に見えても、日本では中々お目にかかれない野菜や果物に出会える・・・カモ?そんな時は、とりあえず聞いてみましょう。「Ani gachi mo? (アニガチモ)」
⑥ これ買いたい、でもいくらだろう...
これは5番のフレーズとセットで使える場面もあるかもしれませんが、お店などで買い物をしているとき、たまに値札がついていないときがあります。稀に観光客向けの値段を言われることもありますが、基本的には値札の付け忘れでしょう。そんなときは店員さんに「Ani gademchi inna?(アニガデンチインナ)」と聞いてみましょう。
⑦ なんだかおなかの調子が...
普段から辛いものに食べ慣れていないとトウガラシ料理を連日食べるのは厳しく、ある日突然腹痛がやってきます。長い専用車移動では、我慢せずにガイドやドライバーに伝えてください。「Nga phou nau me... (ンガ ポウ ナウ メ)」ガイドも自分達の料理は世界的にも辛いことを知っているので、訴えさえすれば彼らも気遣ってくれるでしょう。
⑧ 疲れた体に、カンパーイ!
ブータンにも名物ビールや地元の伝統的な焼酎「アラ」が存在します。レストランなどで旅の疲れを癒しながら、お酒を酌み交わすのも、ブータン旅行の醍醐味の一つかもしれません。ゾンカ語で乾杯は「Tashi delek!(タシデレ)」と言います。是非トライしてみてください。
⑨ SNSに投稿したい!でもその前に
最近は旅先の思い出をSNSでシェアするのが定番ですよね。特にタクツァン僧院などはSNS映えする光景でしょう。しかし、ブータン国内では敬虔な仏教国であるがゆえに、写真を取ることがいいとは思われない場所もあります。そんな時は丁寧に尋ねてみましょう。「Par tab tub ga?(パル タブ トゥブ ガ)」
⑩ 素敵な出会いに感謝、そして...
ブータンでは西から東へ、ひとつひとつ街を巡りながら旅をします。言い換えれば、出会いもあるだけ、別れがあるということでもありますね。また会えますようにと願いながら、伝えたいのがこの言葉です。「Log Jay Gay la... (ログ ジェゲ ラ...)」
3.おわりに
いかがでしたでしょうか。現地の言葉でコミュニケーションするというのは、一見すると難しくて英語で済ましてしまいたいと思われる方も多いかもしれませんが、実際に現地の言葉で接するだけで、お互いに笑顔が生まれ、より円滑に親密にコミュニケーションが図れるかもしれません。是非ブータンを訪れるときだけでなくても、現地の言葉を使って旅をしてみることをおすすめいたします。