上海旅行で訪れたい♪外灘(バンド)エリアの見どころ・歩き方
およそ100年前の上海で、「東洋のウォール街」とよばれていた西洋建築群が建ち並ぶバンドこと外灘(ワイタン)エリアは、上海旅行で一度は訪れたい観光スポットです。上海市内を流れる黄浦江(こうほこう)を挟み対岸に広がるのは、近未来的な高層ビルが林立する浦東(プートン)エリア。
日没後、近代と現代のビルが川の両岸に煌めく上海でも屈指の夜景も必見ですよ♪
今回は、オールド上海の魅力が満載の外灘エリアの見どころを、たっぷりご紹介します!
目次
1. 外灘エリアに行く前に。まずはおさらい!上海の「租界時代」って??
上海旅行のガイドブックで外灘を紹介するとき、「租界」という言葉がよく登場します。
この租界とは、19世紀中頃~20世紀初頭の外国人居留地です。 上海市内は、この租界があった時代に使われていた「老房子(ラオファンズ)」という古い洋風建築があちこちに現存し、世界的な貿易都市として栄えた往時の面影を残しています。 なかでも租界時代に「バンド地区」とよばれていた外灘は、各国の領事館や銀行、商館が集結した上海の経済と交易の中心地でした。 当時の欧米各国でも最高水準の設計を取り入れた外灘の西洋建築群は、現在もほとんどそのままの姿を残し、20世紀初頭の華やかな上海の歴史を今に伝える文化財として保護されています。
2. 租界時代の上海を実感!外灘エリアの西洋建築群
外灘エリアの最寄り駅は、上海市内を走る地下鉄2号線・10号線の南京東路駅です。
駅から黄浦江方面に歩くと、およそ5分で外灘の目抜き通り「中山東一路」へ突き当たります。
黄浦江の西岸に約1kmにわたって続く中山東一路沿いは、租界時代の姿をとどめた歴史的な建築物が建ち並ぶ外灘の代表的な観光スポットです。
2000年代に入ってからは、建築をホテルや商業施設にリノベーションする動きも活発になり、歴史的な建築物を外と中から満喫できるようになりました。
2-1 外灘のセレブな商業施設!往外灘3号ビル(旧:ユニオン・アシュアランス・ビル)
外灘の歴史ある洋風建築を今によみがえらせる再開発プロジェクト。
その第1号として、2004年にリノベーションされた建物が、中山東一路のほぼ南端にある外灘3号ビルです。
クラシックな尖塔が印象的なネオ・バロック様式のビルの内部は、1階は高級ブティック、2階~7階は世界中の高級レストランが集まる商業施設へと生まれ変わりました。
なかでも最上階の7階にあるレストラン「The Cupola(ザ・キューポラ)」は、ビル内のレストランから好きなメニューを組み合わせてオーダーできる特別室。
開店以来ビヨンセやトム・クルーズも利用したという、一流の料理と外灘の夜景を一度に楽しめるセレブご用達レストランです。
2-2 歴史的なジャズバンドの生演奏!フェアモント・ピース・ホテル(旧:和平飯店)
1920年代~30年代、黄金時代を迎えた上海では、ジャズが大流行していました。
外灘と南京路が交わる一等地にある老舗のクラシックホテル「フェアモント・ピース・ホテル(旧:和平飯店)」は、そんな華やかな上海の夜を実感できるスポットです。
和平飯店北楼の1階にあるジャズバーでは、夜19時と22時の1日2回、平均年齢80歳以上、最高年齢は90歳を超える超ベテラン揃いのジャズバンド「オールド上海(老年爵士楽団)」の生演奏会が開かれています。
上海でも知らぬ人はいないといわれる同バンドの演奏には、これまでカーター前米大統領やレーガン前米大統領など多数の政府要人も耳を傾けてきたそうです。
上海料理のディナーと生演奏鑑賞がセットになった現地オプショナルツアーは、およそ600元(約13,000円)から開催されています。
外灘のツアーでも人気の高いこの演奏会、常に満席で予約は必須ですが、ジョン・レノンやチャーリー・チャップリンなど著名人も宿泊したことがあるという歴史あるホテルで、古き良き租界時代を尋ねるナイトライフを満喫してみてはいかがでしょうか。
3. 上海を代表する夜景スポット・外灘と浦東を一度に堪能!黄浦江ナイトクルーズ
日暮れと共に荘厳な歴史的洋館がライトアップされる外灘は、上海でも有数の夜景スポット。そして、黄浦江を挟み対岸に見える、世界第二位の高さを誇る上海タワーをはじめとする近未来的な高層タワー群が織りなす浦東の夜景もまた格別です。そんな夜の外灘を訪れるなら、川の上から両岸の絶景が一度に楽しめるナイトクルーズも外せません!
ナイトクルーズの遊覧船は、主に外灘の南側、中山東二路沿いにある十六舗埠頭から発着しています。上海旅行のツアーでも定番のコースで、現地オプショナルツアーも多数開催されているので要チェックです。当日船着き場のカウンターで、各社の遊覧船のチケットも購入できます。
十六舗は1800年代の上海で貿易港として有名だったスポットで、当時灯台として使われていた建物は、現在もカフェバーとして残っています。
南側の最寄り駅は、地下鉄10号線の豫園駅。駅から直接歩けば約20分と若干距離がありますが、江南屈指の名園が残る豫園や豫園商城からは徒歩10分ほどで到着します。豫園観光の後に向かうプランもオススメですよ♪
4. 「外灘(バンド)発祥の地」外灘源のレトロな洋館で、優雅なレストラン&カフェ巡り♪
外灘の北部、川沿いの黄浦公園と中山東一路を挟む「外灘源(ワイタンユアン)」は、外灘でも注目の観光スポットです。
60年間新たな建物の建設が許可されなかった外灘エリアで、2009年に初めて建設された名門ホテル「ザ・ペニンシュラ上海」の周辺に広がるこの一帯。 上海租界の発展を支えたバンドこと外灘の発祥の地といわれています。
近年、外灘源の洋館群はカフェやレストランへと改装が進み、レトロな建築物を楽しみながら優雅なティータイムを過ごせるようになりました。
なかでもザ・ペニンシュラ上海裏手にある、旧イギリス領事館として使われていた6階建ての洋館を現代アートの美術館に改装した「上海外灘美術館」の最上階にあるカフェは、半券を出せばコーヒーが無料で楽しめる穴場スポット!
美術館の入場料は30元(約700円)です。中国の現代アーティストの作品を鑑賞した後、屋外にあるテラス席から外灘の絶景を一望する優雅なコーヒータイムをお過ごしください♪
まとめ
外灘から対岸の浦東(プートン)は、地下鉄2号線に乗り陸家嘴(ルージャーズイ)駅に向かえばアクセスできます。
また、黄浦江の地下を通る「外灘(バンド)観光トンネル」もオススメです。
料金は片道50元(約1,100円)、乗車時間は約5分。
絶えず光線が変化する遊園地のアトラクションのような仕掛けが施された全長約650mのトンネル内をトロッコのような乗り物で進む道中はインパクト抜群です!
外灘側のトンネル入り口は、南京東路駅の2号出口からまっすぐ中山東一路を渡り右手にあります。
対岸の浦東の到着地は、まるでSFの世界から抜け出したような外観の浦東東方明珠塔です。
今回ご紹介した外灘の観光スポットと合わせ、上海旅行の魅力が詰まった黄浦江リバーサイドの旅をお楽しみくださいね♪
(レートは2024年10月現在)
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