マニラの天気・1ヶ月ごとに解説~気温・雨・服装ガイド~
マニラへ旅行や留学などで滞在する際、マニラの天候ってどんな感じだろう?と思われるのではないでしょうか。一般的に、フィリピンは暑い国と思われているのが普通ですが、旅行や留学に適した時期とそうでない時期があります。ここでは、年間を通じたマニラの天気について詳しくみていきましょう。
目次
1.まずは基本!1年間の季節の流れ
フィリピンは高温で多湿の「熱帯気候」に属しています。基本的には1年中暑いのですが、月によって体感の差がありますので、1年間の季節の流れをみていきましょう。
なお、ここ数年で若干ではありますが、気候の変動が生じているようです。年によって、少しのズレがあると思いますが、ここでは一般的な季節の流れについてご説明しましょう。
1-1 2014年の気温グラフ
グラフでもわかるように、1年を通して気温に大きな差がないことがわかります。
日本の東京でたとえると、湿度が高く、最も蒸し暑くなる8月は、フィリピンの酷暑期の時期にとても似ています。うだるような暑さです。
また、12月から1月にかけて朝と夜の寒暖の差が大きい時期があり、寝る時に薄手の毛布が必要になる時期が1~2週間程度あります。
【1-1-1】4月から6月は酷暑期
一般的には、4月から6月は酷暑期で、雨は降らず1日中暑いことから、特に夜はエアコンなしでは眠れないほどです。湿度も高く、外を5分歩いただけでもかなりの汗をかきますので、マメに水分補給をしなければなりません。あらかじめ買って出かけましょう。
直射日光を浴びると、肌がちりちりと焼けている感じがします。
汗をかいた後にホテルに戻ると、冷房がかなり効いていることから、風邪をひくことがあります。シャワーを浴びたり、下着を交換するなどの対処が必要です。
吸水性の良い服装や日傘を使うなどして、暑さに対処するようにしましょう。フィリピンでは、この時期を「夏」と言っており、家族連れで海水浴を楽しむ時期でもあります。とにかく暑いのですが、マリンスポーツを予定している方は、この時期を選ぶと良いでしょう。
また、観光地を訪れる際など、1日にたくさんのスケジュールを組まないことが賢明です。たった1時間だけの外出でもかなりの汗をかき、体力の消耗も激しくなります。タイトなスケジュールを避け、余裕をもって行動する方が良いでしょう。
余談になりますが、フィリピンの人はあまり歩きません。短時間ですぐに汗だくになることから、どこでも止まってくれるジプニーと呼ばれる乗合いバスやサイドカー付きの自転車(トライシクル)やバイク(バイシクル)を利用する人がほとんどです。
特に女性は体にピッタリとフィットした服装を好む傾向にありますので、余計に暑さを感じると思います。
【1-1-2】7月から11月は雨季
4月から6月の酷暑期に続いて、フィリピンは雨季に入ります。酷暑期から雨季への移行期は大気が常に不安定で、雷を伴う強い雨が1~2時間程度降ります。移動には傘がかかせません。
本格的な雨季に入りますと、いつも雨が降っているという状態になります。湿度が高くなることから、蒸し暑さを感じる時期となります。体感では30度以上に感じると思います。
短時間に多くの雨量があった場合には、各地で「Baha(バハ)」と呼ばれる洪水をもたらすことになります。
マニラは雨の排水のシステムが整っていないエリアが多く、雨水が溜まってしまい、女性のひざ上くらいまでになることが年に数回、この雨季の時期に発生します。
このような状況では、交通システムが麻痺し、学校も臨時休校になるなど、1~2日間、動きが取れないことになります。
また、台風のシーズンでもあることから、まめに台風の状況を確認しましょう。フィリピンの台風状況は、日本の気象庁のサイトでも確認することができます。
旅行や留学などでマニラを訪れる際、スケジュールに都合がつくようでしたら、雨季の時期は渡航を避けた方が良いでしょう。
また、このころになると、季節風の影響で風のやや強い日があります。上の写真を見ていただくと、木に強い風があたっているのが分かるかと思います。ただ、外出に支障をきたすなど、気になるほどでは ありません。
【1-1-2-1】雨季はデング熱に要注意
雨季には、水たまりがあちこちにできることから、デング熱に感染する人が多数出ています。デング熱は蚊を媒介とした伝染病で、発症すると高熱やおう吐、関節痛などの症状を発症します。
蚊に刺されると必ず感染するというものではありませんが、発症すると1週間程度の入院を余議なくされるケースもあります。なるべく蚊には刺されないようにしてください。
ホテルの部屋で蚊を見つけたら、フロントの人に蚊取り線香などがあるかを聞いてみると良いでしょう。Do you have a mosquito repellent?と、尋ねてみてください。
日本では電気ソケット型のものがありますが、マニラでも同じタイプのものが売られていますので、購入するのも良いでしょう。
なお、日本から持参しても電圧が異なることから、フィリピンでは使用することができませんのでご注意ください。スーパーマーケットで色んな種類のものが売られています。また、虫よけのクリームも売られています。
【1-1-3】12月から3月は乾季
マニラで一番過ごしやすい時期が、この乾季です。雨はほとんど降りません。湿度が低くなることから、日本の初夏に似ている感じです。
ただ、昼間はやはり暑さを伴いますので、暑さ対策は常に必要です。夜間にはエアコンは使用しなくても、扇風機の風だけで気持ち良く眠ることができます。特に12月から1月にかけては、夜の気温が20度以下に下がることがあり、日本の秋を思わせるような感じになります。薄い毛布をひっぱり出して、眠ることがたびたびあります。マニラを訪れるなら、この乾季の時期を選ぶことをお薦めします。
2.もっと詳しく!月別の天気
月 | 平均最高気温 | 平均最低気温 |
---|---|---|
1月 | 29.1 | 22.2 |
2月 | 31.3 | 21.7 |
3月 | 32.3 | 22.4 |
4月 | 33.0 | 22.8 |
5月 | 34.3 | 23.6 |
6月 | 33.0 | 23.6 |
7月 | 32.3 | 23.1 |
8月 | 32.5 | 22.3 |
9月 | 31.8 | 22.2 |
10月 | 31.5 | 21.9 |
11月 | 31.8 | 22.4 |
12月 | 31.3 | 22.7 |
2-1 【1月】は涼しさを感じることも
マニラで一番涼しい時期です。特に夜は、日本の晩夏を思わせる日が1~2週間程度あります。湿度も低く快適に過ごすことができます。
この期間中、マニラで気温が20度を切ることがたまにあり、翌日の新聞で掲載されるほどです。乾季ですので、雨の心配がなく、観光のベストシーズンといえるでしょう。
服装は日本の夏服で十分です。ただし日差しが強いので、帽子や日焼け止めの持参をお勧めします。
2-2 【2月】は乾季の真最中
湿度が低く快適に過ごすことができます。雨もほとんど降りませんので、観光でマニラを訪れるのには良い時期です。服装は日本の夏服で十分です。ただし日差しが強いので、帽子や日焼け止めの持参をお勧めします。
2-3 【3月】もまだまだ快適
1~2月と同様に、快適に過ごすことができます。雨もほとんど降りません。観光でマニラを訪れるなら1~3月がベストシーズンです。
2-4 【4月】は酷暑期のはじまり
4月中旬くらいから、じわじわと暑くなってきます。昼間の日照りが強くなってくる時期です。夜にはエアコンを使用しないと眠れない日が数日あります。夏が間近であることに気がつきます。
2-4 【5月】は暑さのピーク
本格的な「夏」です。昼、夜ともに暑く、エアコンを使用しないと不快に感じます。
外出先からホテルなどに戻って来て、エアコンの温度を低く設定したままにすると、汗で体が冷えて、風邪をひくことがあります。こまめに下着を取り替えたり、シャワーを浴びるなどの対処が必要です。
日差しはとても強いので、帽子やサングラス、日傘を持参すると役に立つでしょう。吸水性の良いシャツや短めのパンツを着用し、サンダル履きが良いかもしれません。
2-6 【6月】もまだまだ暑い
6月に入ってくると、雨季の兆しが見られます。湿気が少しずつ高くなってきます。
大気が不安定となり、夕方になると大きな雷の音と共に短時間の雨があります。雨傘の準備が必要なってくる時期です。
2-7 【7月】は雨季の始まり
たくさんの雲が現れ、太陽がかくれる時間が長くなってきます。湿度が高く蒸し暑さを感じます。酷暑期とは異なった暑さとなります。例年ですと、本格的な雨季による長雨になっているはずなのですが、今年(2015年)に限っては、乾季のような状態が続いています。
2-8 【8月】は本格的な雨季
毎日、なぜこんなに雨が降るのだろうと思うくらい、ずっと雨が降ります。年に2~3回は、台風を伴う洪水による被害をもたらします。
マニラの各地ではひざ上くらいまでの水が溜まり、身動きが取れないことがあります。また、デング熱への感染も多数報告されるのがこの時期です。蚊にさされないよう自己防衛が必要です。
2-9 【9月】もまだまだ雨季
まだまだ毎日雨が降っています。雨が降ると外出時の移動が思うようにいきません。雨傘は必須アイテムです。
タクシーの運転手は強気となり、平気で高い運賃を要求してきます。
2-10 【10月】もまだまだ雨季
まだまだ雨のシーズンです。日本の梅雨よりも長雨になる日も多く、余裕を持ったスケジュールを立てなければなりません。
2-11 【11月】は雨季から乾季への移行期
雨になる日が減って来ますので、そろそろ乾季であることに気がつきます。ただ、これまでは11月に台風が来ることはなかったのですが、エルニーニョ現象の影響を受けて台風が上陸することがありますので、渡航の際には台風の発生状況を確認してください。
2-12 【12月】は乾季の始まり
12月はクリスマスシーズンです。雨も降らず乾季の始まりとなります。この時期は、多くの買い物客が移動するため、交通渋滞になることが多いです。また、海外からの観光客がスリに遭遇するケースが増えています。
3.現地での天気予報の見方
3-1 テレビで天気予報をチェック
フィリピンのテレビで天気予報をチェックすることができます。夕方6時くらいから、ABS-CBNやGMAといったテレビ局でニュース番組が始まります。
その中で天気予報があるのですが、ほとんどの場合が現地語のタガログ語での解説となります。ただ、言葉はわからなくても、日本の天気予報と同じように、地図や天気図を使った予報ですので、それだけも理解できると思います。
3-2 天気予報の精度は
日本の天気予報では、ピンポイントでの予報が普通ですが、フィリピンでは、おおまかなエリアでの予報となります。
ただし、乾季や酷暑期は雨がほとんど降りませんし、雨季はほとんどが雨ですので、細かな予報は必要ないのかもしれません。
4.まとめ
基本的に1年中夏と考えて間違いありません。日本の夏服で十分です。たまにレストランやホテルの冷房が強いことから、薄手のカーディガンを用意すると良いでしょう。
汗をたくさんかいた時には、こまめに水分補給を行ってください。また、汗をかいたまま強い冷房の中にいると体が冷えて風邪をひいたりしますので、下着を交換したり、シャワーをまめに浴びるなどして、快適に過ごしてください。
雨季には、台風による被害が毎年発生しています。無理なスケジュールを立てず、1日に1つのことができれば良い、と考えるようにしましょう。
【ワンポイントアドバイス】持ってくると重宝するもの
蚊に刺された時に塗る薬(液状のもの)。フィリピンの蚊は日本の蚊よりもサイズがやや小さく、またホテル内の照明もやや暗いことから発見しにくいです。液状のものを冷蔵庫に入れておき、虫に刺されたらすぐに塗ると良いでしょう。
日傘兼雨傘、帽子、サングラス、サンダル、日焼け止めの薬など、日本の真夏時に使用している物がそのままマニラでは重宝します。使いなれている物を持ち込むと良いでしょう。
この記事を書いた人
- ホワイト・ベアーファミリー編集部こちらのコラムはホワイト・ベアーファミリー編集部スタッフや旅行商品の企画担当者、カスタマーサポートメンバーがセレクトした、気になる旅行情報や旅行に関連するお役立ち情報、観光地情報等を厳選してお届けしております!