ざわわな島時間を感じる♪ 小浜島一周サイクリングで見つけた「なにもない」ことの本当の魅力
今回の旅の舞台は、石垣島から高速船で約30分の小浜(こはま)島。約8 km、人口は683人(2017年3月末現在)の小さな島です。NHK朝の連続テレビ小説『ちゅらさん』の舞台になった島でもあり(国仲涼子さん可愛かったな~)、八重山諸島のほぼ真ん中にあることから「八重山のへそ」とも呼ばれています。
小さな島なのでサイクリングでのんびり回るのにぴったり! 今回は、2時間ほどかけて小浜島を自転車で1周してみましたのでその様子をご紹介します!
目次
キュートな島の住人がお出迎え サイクリングスタート!
いくら小さな島とはいえ、坂道が多い小浜島。「一周したら明日筋肉痛だな......(ひ弱なアラサー)」と覚悟していたのですが、宿泊先の「ホテルニラカナイ小浜島」 で貸してくれたのは、なんと電動自転車! やったー!
実は、電動自転車に乗るのは初体験だったのですが、乗ってみてびっくり! 走り出す時に、誰かが背中を「ふわっ」と優しく押してくれているような感覚なんです。そして、一漕ぎ一漕ぎが軽い軽い!! どこまででも行けそうだー!(行ってきまーす!)
ホテルの広~い敷地を出たら、目指すはシュガーロード! アクティビティデスクでもらった地図を見て道を確認していると......
なんと子ヤギさんたちのお出迎え!?(めんそーれ!)
草をモグモグしながらこっちに近づいてきました。
自転車越しにこっちを見つめてくる子ヤギさん......可愛すぎるよ~ 小浜島をサイクリングしていると、たくさんのヤギに出会うことができました。
沖縄ではヤギを食べる文化があるので「もしや、この子たちも......」と思ったのですが、どうやら小浜島のヤギは除草目的で飼われているそう。(よかった......)
ヤギさんたち、お仕事中だったんですね。
一本道が気持ちいい! サトウキビ揺れるシュガーロード
電動自転車でスイスイ~♪ 5分ほどでシュガーロードに到着!
約1kmにわたって伸びる一本道と、その両脇に広がるサトウキビ畑。道の途中から坂道になっていて、ここから見ると、まるで道が空まで続いているかのよう。
風に揺れるサトウキビ......ああ聞こえます......ざわわ、ざわわ、ざわわ~♪ いかんいかん、あまりの絶景に途中から歌ってしまっていました。
サトウキビ畑と私と相棒(自転車)、そして奥には青い海と空の素敵なショットが撮れました!(大満足)
放牧されている牛さんも発見! 皆のびのびしていて、見ているだけで癒されるなぁ。
シュガーロードの途中にある一本松。名前の通りただ一本、そこに立っているのが印象的で、存在感抜群です! 昔は恋人たちの待ち合わせ場所だったとか。 「今夜、一本松で会おう」ってことですかね?? 夜になると一本松の上に満天の星空が広がっていることを考えると......ロマンチックすぎないか、それ!
妄想してると日が暮れそうなので、先を急ぎます。ちなみに意外とアップダウンの激しいシュガーロードですが、相棒のおかげで楽々でした。心強過ぎます!
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜
『ちゅらさん』のロケ地・こはぐら荘へ!
次に向かったのは、シュガーロードを抜けた先の小浜集落にある、民宿・こはぐら荘こと大盛家住宅。『ちゅらさん』の舞台になった民家です。大正時代に建築され、伝統的な沖縄の民家がそのまま残る場所として、国の登録有形文化財に指定されています。
一般の方が住んでいる民家なので中の見学はできませんが、外観は撮影OKとのこと。サンゴの石垣に、シーサーがあしらわれた赤瓦の屋根、そして'ヒンプン'と呼ばれる、沖縄独特の目隠しの石の塀は、魔除けの意味もあるそう。まさに沖縄のお家って感じでフォトジェニックです。ただ、とても狭く車やバスがよく通る道なので、気をつけてくださいね。
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜
島を一望! 島人おすすめの西大岳
お次は出発前にアクティビティデスクでおすすめされた西大岳(にしうふだき)に向かいます。近くの大岳(うふだき)は有名ですが、こちらは島人(しまんちゅ)に人気の隠れた絶景スポットなんだそう! 期待が高まります。
しかし、目の前に立ちふさがる約100段の階段......ここはアシストないのかな?(甘えすぎ)
そして登った先には......
わーーー!!!!
思わず「やったー!」と声に出してしまうほどの大パノラマが広がっていました!(登ってよかった!)
手前に見えるのは、数百羽(!)の野うさぎが生息しているという嘉弥真島(かやまじま)。その奥には竹富島、石垣島が見え、右手には黒島が見えます。
そして反対側には西表島が! 大きい......。
それもそのはず、小浜島の大きさが約8 kmなのに対して、西表島の大きさは約290 km! 約36倍なのです。
ここから島々を見渡していると、どの島も行ってみたくなってしまいます。さすが八重山諸島のへそ!
赤瓦の屋根をもつ東屋は、日よけになって休憩するのに丁度いい♪
ジョギングのひと休みに来たという島人の方に、『ちゅらさん』放映を記念して立てられたという「ちゅらさんの碑」と写真を撮っていただきました。こんな絶景を見ながらのんびりできるなんて、島人が羨ましい~!
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜島大岳の西側
マングローブ林で深呼吸
次に向かったのは、島の西部にあるマングローブ群落地! 上の写真、よーく見ると、たくさんのマングローブが生い茂っています。細い道を恐る恐る進んで行くと......
ヒルギ林(沖縄の言葉でマングローブの意味)に到着! 思いがけず、こんなに近くでマングローブが見られるなんて感激です。マングローブはたくさんの酸素をつくってくれるそうなので、ここでは新鮮な酸素を吸い放題! たくさん深呼吸しましょう!
足元へと視線を落とすと、無数の貝が! 小さな貝から大きな貝まで、とにかくたくさんいてびっくり。踏まないように気をつけないと。
マングローブの根っこがタコ足みたい! この形の根っこは「支柱根(しちゅうこん)」といってヤエヤマヒルギの仲間だけだそう。地に足がたくさんついているから、台風にも強そうですね! 「私も地に足をつけて生きていこう!」と、悟ったのでした(ありがとうマングローブ先輩)。
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜島
小浜ハイウェイからゴールの細崎へ!
日も傾いてきて、迫りくる自転車の返却時間......。新鮮な酸素を取り込んだので、最後の目的地、島の最西端の細崎(くばさき)の浜に向かいます。
細崎に向かうまっすぐな道は、小浜ハイウェイというそう。この道、普通の自転車だったら永遠に感じるほど長く(2kmほどだけど)、アップダウンもあるので、島の人が心配して「大丈夫? 細崎まで乗せて行こうか?」と声をかけてくれました(優しいなぁ)。
しかし、ここでも相棒がフルパワーで頑張ってくれたので、気持ちよく走ることができました!(もう連れて帰りたい)
細崎(くばさき)の浜に到着!(ゴール!)
すぐ目の前には西表島の島影が! 小浜島と西表島の間に通るヨナラ水道は、約2万年前の氷河期の河谷跡が、海面上昇によって海峡となったものだそうで、マンタが回遊することでも有名です。
以前、沖縄本島の美ら海水族館でマンタを見たことがあるのですが、泳ぐ姿がとっても優雅なんですよね~! マンタに会えるツアーに参加すれば遭遇率も高いらしいので、次はチャレンジしたいな~!
黄金色にキラキラ輝く水面はまるで光の道。名残惜しいけど、そろそろ出発しなきゃ。
夕日に照らされるサトウキビ畑の道をホテルまで走っていると、子どものころ、夏休みに遊びに行ったおばあちゃんの田舎を思い出しました。
ほっぺを夕焼け色に染めながら田んぼを走り、トンボとりに夢中になって「まだ帰りたくない!」と駄々をこねて......この道を走っていると、その時の気持ちをなぜか思い出します。
初めて来たはずなのに、どこか懐かしく安心する......。「帰りたくない」って気持ちもおんなじだ(笑)
ホテルのゲート前で見た夕日はとてもあたたかく、やさしい光を放ち「また明日ね」と言ってくれているようです。
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜島
小浜島一周を終えて
「ホテルニラカナイ小浜島」の支配人、氏江(うじえ)さんに、小浜島の魅力を聞いた時、「何もない、ところです」と言われ「??!!」となっていたのですが、島をのんびり一周してみてその意味がわかりました。
確かに、小浜島には観光名所的な場所はなく、あるのは美しい自然だけ。だけど普段、物と人と仕事にあふれている都会で暮らしていると、「あれもしなきゃ、これもしなきゃ」と、ついつい予定を詰め込んで、充実しているような気になってしまいます。
時にはこうやって自然に耳を傾けたり、ただ深呼吸したり、お昼寝をしたり、あてもなくお散歩したり、海をぼーっと眺めたりする時間も大切なのかもしれません。
小浜島の自然にふれると、不思議と頭がクリアになって、心もデトックスできたみたいに新しい気持ちになれました。何もないようで、いろいろなことに気づかせてくれる、それが「何もない小浜島」の魅力なのかもしれませんね。
住所:沖縄県八重山郡竹富町小浜東表2954 ホテルニラカナイ小浜島
時間:8:00~18:00
料金:2時間1,600円、4時間2,200円
予約方法:アクティビティデスクにて要予約(当日可)
URL:https://resort-kohamajima.jp/activity/?activity-14
ライター:鈴木サラサ


協力:沖縄県・(一財)沖縄観光コンベンションビューロー
この記事を書いた人
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