【沖縄・久米島】老舗リゾートホテル「久米島イーフビーチホテル」の秘密を徹底レポート
ホテル公式サイトより
沖縄本島の西沖に浮かぶ自然豊かな離島、久米島。
島には、沖合にある '東洋一美しい' と讃えられるサンゴの浜「ハテの浜」をはじめ、マングローブ林や風にそよぐサトウキビ畑、赤瓦屋根の古民家など、沖縄らしさを感じる風景があちらこちらに広がります。
観光やグルメはもちろんのこと、せっかく泊まるんだったらリゾートステイも満喫したい! ということで、今回はライター・川村が、久米島を代表するリゾートホテル「久米島イーフビーチホテル」の宿泊レポートをお届けします。
目次
◆久米島イーフビーチホテルってどんなホテル?
ホテル公式サイトより
久米島イーフビーチホテルは、白砂の天然ビーチである「イーフビーチ」に直結したリゾートホテル。約2kmに渡って伸びるロングビーチは、遠浅で海水浴にもぴったりの人気スポットです。
白を基調とした建物は3階建てで、総客室数は80室。Wi-Fiはロビーのみならず全室に完備されています。
ホテルまでのアクセスについてもご紹介しましょう。
那覇から久米島までの移動は、フェリーまたは飛行機で。フェリーは泊港から3時間20分~4時間ほどで、往復6,450円とリーズナブル。飛行機は、那覇空港から約30分。1日7便が運航し、本土からの乗り継ぎもスムーズです。
久米島空港に着いたら、移動はレンタカーかバスが便利。バスは飛行機の到着時刻と連動したダイヤで運行しますが、リムジンバスではなく路線バスのため、飛行機の到着遅れがあっても待たずに発車してしまうので要注意!
空港からは車で20分、バスであれば30分ほどで、久米島イーフビーチホテルに到着です。それでは、さっそくホテルに潜入してみましょう!
◆まずは客室をチェック
ホテル公式サイトより
今回は、いちばん多い客室タイプの「オーシャンビューツイン(デラックスツイン)」に宿泊できることに。公式サイトの写真はとってもきれい! それでは実際のお部屋はどうかというと......
きれーい! ひろーい! 思わず大興奮!!
夜のチェックインだったので雰囲気こそ異なりますが、公式サイトの写真同様に綺麗で手入れの行き届いたお部屋です。
客室は28~30平米とのことですが、これは畳に置き換えると18畳ほどの広さ。部屋の奥にはカウチソファやミニテーブルもあって、リゾート感たっぷり。贅沢な空間使いに、にんまりしてしまいます。
公式サイトより
浴室は3点ユニットバス式で、洗面台の大きな鏡がうれしいところ。ボディソープやシャンプー、コンディショナーはもちろん完備しています。
そしてやっぱり、目玉はテラスからの眺めでしょう。見てください、このオーシャンビュー!!!
エメラルドグリーンにもセルリアンブルーにも見える海の色は、刻一刻と変化する様子が美しく、いつまでも眺めていたいほどです。こんな絶景を独占できるだなんて、それだけでもこの部屋に泊まることができてよかった......!
部屋は朝の光がとても気持ちいいので、窓を開けてカウチソファで読書タイム......なんて贅沢な時間の過ごし方をしてみるのもよさそうです。いつもはできない(?)早起きがしたくなるのも、リゾートステイの成せる業かもしれません。
◆施設や設備は何があるの?
公式サイトより
施設全体も見てみましょう。メインエントランスを抜けると、広々としたロビーがお出迎え。ロビーの奥には、海を望むレストランやティーラウンジ、バーなどがあります。
ロビーの家具は白×青で統一。海辺のリゾート感があってすてきです。
屋外には2つのガーデンプールやオープンジャグジー、展望風呂が点在し、いずれも宿泊ゲストは無料で利用することができます。
展望風呂からキラキラと輝く海を眺めながら朝を迎え、イーフビーチでの海遊びの合間にガーデンプールのデッキチェアでひと休み、オープンジャグジーに浸かりながら海に沈むサンセットを見送って......そんな絵に描いたようなリゾートステイが、すべて宿泊費だけで実現してしまうのです。控えめに言って、最高。
公式サイトより
展望風呂は、その水質にも特徴があります。なんでも、お肌にうれしいミネラル豊富で、一説にはアトピーやアレルギー疾患にも効果が期待されるという海洋深層水が使われているのだとか。
海洋深層水は久米島沖で取水されたもので、浸かってみると、なんだかまろやか......。東シナ海のパノラマを望む至福のお風呂タイムは、久米島イーフビーチホテルに泊まったゲストの特権です。
◆朝食&夕食はどんな感じ?
公式サイトより
ホテル選びでハズせないのが、一日の始まりを左右する朝食。久米島イーフビーチホテルの朝食はバイキング方式なので、食べたいものを食べたい分だけ取ることができます。
ホテル公式facebookページより
定番のパンやサラダ、卵料理、フルーツヨーグルトなどに加えて、沖縄料理や久米島産の食材を使った料理が並ぶのもうれしいところ。
野菜を使ったメニューや、沖縄の家庭料理がいっぱいあったのは、個人的に高ポイント! 旅先での食事は偏りがちですが、朝食のおかげでバランスがとれそうです。
この日は、もっちりとした自家製のジーマーミ(ピーナッツ)豆腐や、
ヘルシーな久米島産おからの人参和え、
そして、同じく久米島産の、パパイヤのそぼろ煮などの沖縄料理がありました。沖縄では、パパイヤは野菜として料理に使われるんですよ。
気になるお味は、沖縄料理に関して言えば、あまり見かけない食材や組み合わせのものが多いため、最初は不思議な感覚。「豆腐なのに甘い......?」と不思議に感じたジーマーミ豆腐も、食べるうちにクセになり、最終的には3個も食べてしまいました。写真の豆腐の数が少ないのはわたしがたくさん食べたからです! ごめんなさい!(笑)
料理のほか、ドリンクでも沖縄らしさを発見しました。
こちらの自家製ゴーヤスムージー、さぞかし苦いかと思いきや、意外なおいしさ。あまりゴーヤの苦さは感じられず、甘さを抑えたバナナスムージーのような味わいです。ミルクとバナナを混ぜているのかな? ホテルに泊まったら、ぜひ飲んでみてくださいね!
ホテル公式サイトより
朝食会場は席数も多く、待つことなくすんなりと入れました。席は屋内のほか、プールサイドのテラス席も利用することができます。この日は風が強かったため断念しましたが、潮風を感じながらのモーニングだなんて、最高だろうなぁ......。
ホテル公式サイトより
しかし夕食では、朝食で利用できなかったテラス席でバーベキューのコースをいただきました。久米島産の車海老をはじめとする海の幸や島野菜、たっぷりの量のお肉に、もう大満足! 夕食付の宿泊プランだとかなりお得にコースが楽しめるようなので、ぜひチェックを。
今回の滞在で唯一不本意だったことといえば、カップルや家族連れで賑わう会場で、ひとりで肉を焼くという悲しきシチュエーションくらいです(笑)
ひとり焼肉デビューがリゾートホテルという、唐突に課せられた無理ゲー。撮ってもらった写真がブレてしまったあたりも、哀愁が漂う結果となりました。
しかし、それも束の間。オリオンビールの酔いのおかげか、途中から周りなど気にしなくなって楽しめるように。肉っていいよね! 海老も大好き! いぇい!
◆あんなことやこんなことまで! 久米島イーフビーチホテルの秘密に迫る
??「お楽しみいただけたようで何よりです。プールサイドでのバーベキューは、お客様からもご好評をいただいております」
川村「あっ、あなたは......?」
中村「久米島イーフビーチホテルの副支配人をしております、中村と申します」
川村「中村さん、もっと久米島イーフビーチホテルについて教えてください!」
◆【第1の秘密】庭のヤギ
ホテル公式サイトより
ということで、中村さんにホテルを案内してもらえることになりました。まずは、敷地内にあるパターゴルフのグラウンドへ。
中村「全9ホールのグラウンドなのですが、1プレイ(9×2ホール)1,000円でお楽しみいただけます」
川村「気持ちいいグラウンドですね~」
中村「そしてその奥にいるのが......」
中村「ヤギです ^^ 」
川村「ヤギですね ^^ 」
実はここ沖縄、ヤギの飼育頭数が全国1位! 久米島イーフビーチホテルも、やはり沖縄のホテルということでヤギを飼っているんですね~。
親ヤギはヒメちゃん、子ヤギはそれぞれ、久米星(くめぼし)くん・笑太(しょうた)くん・海生(みう)ちゃんという、すてきな名前があるそうです。子ヤギの命名はお客様によるものとのこと。ほっこり。
川村「でも、今は2頭しかいないんですね」
中村「はい。今いる2頭は親子で、どちらも女の子なんですよ」
川村「えっ? 残りの、オスの子ヤギたちはどこに行ったんですか?」
中村「さあ......」
川村「......」
中村「......」
川村「......まさか」
中村「ヤギ汁って、おいしいですよね」
ゴルフ場にはかわいいヤギの親子・ヒメちゃんと海生ちゃんがいる。そして、沖縄で飼育されるヤギのほとんどは食用。
◆【第2の秘密】ホテルの歴史
なにやら不穏な様子になってきたので館内へ戻りましょう。こちらは客室前の廊下ですが、フットライトが特徴的ですね。
中村「実は、館内は船をイメージした造りになっているんですよ」
川村「言われてみればそんな気もします。床が板張りになっているのも、船の雰囲気ありますよね」
中村「昔は20室ほどの小さなホテルだったのですが、増築の結果、今のような形になりました」
川村「増築? もともとの開業年はいつなんですか?」
中村「1977年です」
川村「1977年! ということは、2017年で10...20...30......40周年! おめでとうございます!」
なるほど、久米島イーフビーチホテルは、そんなにも歴史あるホテルだったのですね。しかしそれは、裏を返せばピッカピカの新築ホテルではないということです。率直に言って、館内には年月が感じられる設備も少なくはありません。ただ、これだけは声を大にして言いたい。
このホテル、本当に隅々まで清掃が行き届いてます!!!
ビーチサイドのホテルでありがちな 'そこはかとなく漂う砂っぽさ' が、久米島イーフビーチホテルにはまったくありません。壁も黄ばみがなく、長年ていねいに清掃されていることが見て取れます。
清掃スタッフの方も「おはようございまーす!」と笑顔で挨拶をしてくれて、とてもいい雰囲気。どこか家庭的で温かな空気感は、一朝一夕ではなし得ないものを感じました。
ホテル公式Facebookページより
日々の清掃のみならず、目に見える変化も。2016年には先述の屋外ジャグジーの完成や、ホテル内トリートメントサロン「EEF Breeze」がオープンするなど、おもてなし体制も進化しています。
中村「どうしたらお客様に喜んでいただけるかを模索しながら、歴史にあぐらをかくことなく、常に挑戦し続けるホテルでありたいと考えています」
川村「ヤギのときはどうなることかと思いましたが、素直に感動しました」
久米島イーフビーチホテルは、創業40年の老舗ホテル。それは、40年間愛され続けるだけのおもてなしがあるということ。
◆【第3の秘密】昔、◯◯があった
中村「あとは、バーに昔から勤めている桃原という者がおりますので、彼から話を聞いてみてもいいかもしれません」
ということで、ホテル1階にあるバー「久水」を訪ねてみました。
ホテル公式サイトより
「久水」の営業は夜9時から。カウンターとボックス席からなる店内は、照明もかなり暗めに落とされていて、昼の姿とはまた異なるしっとりとした久米島の夜が感じられます。
店自体は決して狭くはないものの、席間隔がゆったりと設けられているため、着席できるのは20名ほどでしょうか。カウンター席はスツールではなくソファチェアになっているので、くつろいで過ごすことができます。
夜のお供には、やはり泡盛をいただきたいところ。久米島には「久米島の久米仙」と「米島酒造」の2つの酒造所がありますが、「久水」にはどちらの酒造所の泡盛もそろっています。せっかくなので、飲み比べをしてみるのもいいですね。
桃原「もう勤めて四半世紀になりますかね......思えば、いろんなことがありました」
川村(四半世紀って言い方がかっこいいな)
桃原「バブルのときは、やはりすごかったですよ。今、敷地内に展望風呂の建物がありますでしょう」
川村「ありますね」
桃原「あそこ、実は昔は......」
川村(ごくり......)
桃原「昔はディスコだったんですよ」
川村「そうきたか」
えっ、待って待って。展望風呂ですよ? この建物の2階です。それがディスコだっただなんて。
桃原さんによると、展望風呂のフロアには、昔はお風呂どころか壁すらなく(!)、夜ともなれば大音量で音楽を流しまくっていたのだとか。
桃原「昔は、お向かいのホテルさんもディスコをやっていまして、お客様が行ったり来たりされていたんですよ。あっちがあのジャンルで攻めるなら、こっちはこれだー! って、お客様を奪い合ったりして」
川村「すごい! ジュリアナ東京の世界ですね!」
桃原「時代の流れとともにディスコは閉鎖されてしまいましたが、あの頃は今とはまた違った活気があって、それはそれで楽しかったものですよ」
久米島イーフビーチホテルの展望風呂は、かつてディスコだった。
◆久米島イーフビーチホテルに、実際に泊まってみて感じたこと
ホテルの宿泊レポートのつもりが、何がどうなってかホテルの秘密を解き明かすことになってしまいましたが、お楽しみいただけましたでしょうか。
敷地内に置かれた何の変哲もない台がお立ち台に見えたなら、あなたも立派な久米島イーフビーチホテルマニアです。
それにしても、今回ホテルを回って一番に感じたのは、スタッフの方々の対応の温かさ。マニュアル化されていない、どこか人間らしさが感じられる一幕が多かったことが印象的でした。
創業40周年と決して新しいホテルではありませんが、その歴史によって培われた心のこもったおもてなしは、訪れるわたしたちをホッとさせてくれます。そのあり方は、まるで久米島の穏やかな風土のよう。
お一人様から家族連れまで「毎年この時期はここで過ごすことにしているんだ」というリピーターが少なくないのも頷けます。そのことを話す中村さんや桃原さんが見せてくれた、うれしそうでちょっぴり誇らしげな表情にも、久米島イーフビーチホテルらしさが感じられました。
ホテルの挨拶が「いらっしゃいませ」ではなく「おかえりなさいませ」であること。その真髄を感じられるような、愛すべき隣人のようなリゾートホテル、久米島イーフビーチホテル。「リゾートステイを楽しみたいけれど、島の雰囲気も感じたい」という欲張りなあなたにこそ訪れてほしい、とっておきのホテルです。
【久米島イーフビーチホテル】
住所:沖縄県久米島町謝名堂548
アクセス:久米島空港から車で約20分
電話番号:098-985-7111
公式HP:https://www.courthotels.co.jp/kumejima/
協力:沖縄県・(一財)沖縄観光コンベンションビューロー
この記事を書いた人
- ホワイト・ベアーファミリー編集部こちらのコラムはホワイト・ベアーファミリー編集部スタッフや旅行商品の企画担当者、カスタマーサポートメンバーがセレクトした、気になる旅行情報や旅行に関連するお役立ち情報、観光地情報等を厳選してお届けしております!
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