綺麗な海だけじゃない!竹富島で開催されるイベント
沖縄の石垣島からさらにフェリーに乗ってたどり着く異国の島・竹富島。水牛車観光などでも広く知られる竹富島ですが、台風などの悪天候以外で、年に1度、水牛車観光がお休みになる日があるのをご存知ですか。
竹富島が一つになる伝統行事
その日は、竹富島で最も大きなお祭り・種子取祭(タナドゥイ)の、伝統芸能が行われる2日間。この日ばかりは、集落に住む人も、観光で島を訪れた人も一体となって、島の祭りを盛り上げます。
このほかにも、竹富島では陰暦の決まった日に、五穀豊穣や子孫繁栄などを祈念し、感謝する祭りが行われています。また、祭りの中で奉納される狂言などの郷土芸能から、琉球の歴史や文化を感じることもできます。
ここでは、竹富島の代表的な伝統行事をご紹介します。
種子取祭
竹富島でいちばん大きなイベントと言えば、毎年秋に行われる種子取祭(タナドゥイ)です。600年ほどの歴史ある伝統行事で、種が無事実りを迎えることを祈念するイベントです。昭和52年(1977年)には国の重要無形民俗文化財にもなりました。
祭りのメインイベントである奉納芸能は、毎年、陰暦9月の庚寅(かのえとら)、辛卯(かのとう)の2日にわたって実施することが決まっています。2017年は10月30日と31日に行われました。
奉納芸能は、世持御嶽(ユームチオン)と呼ばれる、火や農耕の神様を祀った神聖な場所で、80を超える島に伝わってきた、様々な芸能を神様にお供えします。また、奉納芸能の初日には、ユークイ(世乞い)という、大勢の人が集落の家々をまわり、酒を酌み交わす行事が夜を徹して行われます。
島に観光に来た人も、奉納芸能を見たり、ユークイに参加したりできるのも、この祭りの魅力です。日本全国のみならず、外国からも観光客が訪れるほか、島で生まれ育った人も、祭りに合わせて帰省します。
竹富島には「かしくさや うつぐみどまさる」という、一つになって協力することが、何よりも優れているという意味の教えが伝えられていて、祭りの間は島内をめぐる水牛車やバスもお休みです。島が一つになって、島の繁栄を祈念する由緒正しい祭りなのです。
豊年祭
八重山諸島では、毎年、陰暦6月に豊年祭が行われます。このイベントは、収穫ができたことを神様に感謝し、次の豊作を祈念するというイベントで、2017年の竹富島では陰暦6月12日と13日にあたる、8月3日と4日の2日間で行われました。
祭りの初日は、午前中、神司や公民館の役員が、御嶽を参拝します。午後になると、島に古くから伝わる祝い唄を歌いながら、六山(ムーヤマ)と呼ばれる6つの御嶽を順番に巡ります。参拝を終え、神司や役員が集落に戻ると、住民が太鼓やドラを鳴らしながら、にぎやかに出迎えます。
祭りの2日目は、早朝から神司や役員は参拝を始め、ニーラン神石やそれぞれの御嶽、集落をまわります。途中、伝統的な琉球の装束に身をつつんだ住民が、神司や役員を歓迎します。子どもから大人まで、また島を離れた人達も帰省し、島の繁栄を祈ります。
結願祭
八重山諸島では、秋になると、各地で結願祭という1年の願いを解き、その年の豊穣や繁栄に感謝する祭りが行われます。竹富島では、陰暦8月の壬子(みずのえね)、癸丑(みずのとうし)の2日間で開催されます。2017年は9月22日、23日の2日間で開催されました。
祭りの初日は、神司が3つの御嶽に夜籠もりをします。そして、島に22ある御嶽で豊穣や子孫繁栄などの、感謝の祈りを捧げた後、午後からは祭りのハイライトである狂言が清明御嶽で開催されます。
清明御嶽の舞台は、種子取祭の開催される世持御嶽の舞台よりは小さいですが、大勢の人が集まります。演目は毎年変わりますが、始番狂言と芋掘狂言は定番で、毎年演じられます。ユーモラスな芋掘狂言では、場内に笑いが起こります。
祭りに合わせた旅行計画も
小さな島が一つになって盛り上がる伝統行事は、日常の竹富島とはまた違った魅力が満載です。祭りは毎年、陰暦の決まった日に実施されるため、毎年日にちは異なりますが、休みを合わせられたら、竹富島の伝統や文化にも触れたいものです。
(画像は写真ACより)
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