北海道に行くなら異国情緒あふれる小樽運河へ
歴史と情緒のあふれる小樽運河
広大な面積を有し、さまざまな顔と名物、独自の魅力を持つ北海道にあっても、有数の観光地である小樽。近年では国内はもちろん、海外からも多くの観光客が訪れている。そうした小樽の象徴であり、北海道開拓の玄関口として発展を遂げてきたのが小樽運河だ。その歴史は古く、大正12年に完成した。
当時、小樽港では大きな船を沖に停泊させ、はしけを使って荷揚げしていたが、取り扱う荷量が多くなるにつれ、効率を上げるためにも直接倉庫の近くまで入っていける水路が求められるようになった。そうして作られたのが小樽運河である。一般的な内陸を掘り込んで作られた運河ではなく、海岸の沖合を埋め立て陸との間に作られた「埋め立て式運河」と呼ばれるものになっており、地形に沿って緩やかに湾曲している点が特徴とされる。
多くの船が行き交い賑わいをみせた小樽運河だったが、やがて終戦を迎え、時代が変わって港の埠頭が整備されると、その使命は終わりを告げることとなった。役目を終えた運河はさびれていったが、昭和61年、十数年に及ぶ論争の末に一部を埋め立てることが決定し、美しい散策路や街園が整う現在の姿へと生まれ変わった。運河の全長は1,140メートル、散策路には63基のガス灯が設置され、夜には異国情緒漂う柔らかな光に包まれたエリアとなっている。
徒歩散策だけじゃない!クルーズやグルメなど見どころ満載
大正時代にその多くが作られた石造、レンガ造の倉庫群は今も当時のままに残され、小樽名物の新鮮で豊富な海産物を活かした寿司を提供する飲食店やレトロモダンなカフェ、雑貨店、土産物店などが入るものともなっている。醸造所の見学も可能な小樽ビール・小樽倉庫No.1は人気も高く、多くの人々で賑わう。ここではドイツのブラウエンジニアが醸造する本物のビールと、地元の食材を活かした料理に舌鼓を打つことが可能だ。本場ドイツのビアパブのような雰囲気で、こだわりのグルメ派も楽しむことができるだろう。
運河沿いのモニュメントや、小樽の歴史を題材としたレリーフを見ながら、日中徒歩で散策するのもよいが、夕暮れ時にはガス灯に光が灯り、より幻想的な雰囲気を味わうことができる。その風景はまるで絵はがきの中の世界のような美しさで、思わず誰もが見とれてしまう。散策とはまた異なった視点から、小樽運河と街の魅力を堪能できるものとして、小樽運河クルーズも新たな観光の定番となりつつある。JR小樽駅などからのアクセスも良い中央橋から出発し、小樽港から北運河まで約40分をかけて巡るクルーズは、手軽に非日常的体験を味わえ、街の全景をくまなく見て回ることが可能だ。歴史的建造物や船がよく見えるデイクルーズも、明かりが水面へ映り込むロマンチックなナイトクルーズも、それぞれ魅力にあふれ、旅の最高の思い出となるに違いない。
観光で迷った時には、まず中央橋交差点にある小樽市観光物産プラザ(運河プラザ)を利用すると良い。観光案内所や特産品・土産品販売所が併設されており、カフェで一息つくこともできる。ちなみに、この建物は北海道初の営業倉庫であった旧小樽倉庫となっている。前庭に消防犬ぶん公の記念碑もあり、待ち合わせスポットとしても格好の場所だ。ぜひ情緒あふれる魅力の小樽運河観光を堪能してほしい。
アクセス情報
「小樽ビール・小樽倉庫No.1」
小樽市港町5-4
「小樽運河クルーズ」券売・乗船場
小樽運河中央橋
JR小樽駅からまっすぐ徒歩約10分
札幌自動車道経由小樽ICから道道17号線をまっすぐ小樽運河方面へ。札幌北ICから高速経由で約35分
「小樽市観光物産プラザ(運河プラザ)」
小樽市色内2-1-20
外部リンク
小樽市 小樽運河
http://www.city.otaru.lg.jp/小樽ビール・小樽倉庫No.1 ホームページ
http://otarubeer.com/小樽運河クルーズ
http://otaru.cc/この記事を書いた人
- ホワイト・ベアーファミリー編集部こちらのコラムはホワイト・ベアーファミリー編集部スタッフや旅行商品の企画担当者、カスタマーサポートメンバーがセレクトした、気になる旅行情報や旅行に関連するお役立ち情報、観光地情報等を厳選してお届けしております!
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