雄大な渓谷美!大スケールの絶壁に囲まれた層雲峡!
北海道・道央にある大雪山国立公園。日本最大の大きさを誇るその国立公園は、活火山、非活火山が連なる山々の中心にあります。その山の1つである黒岳。黒岳の山麓に広がる峡谷は「層雲峡」と呼ばれ、石狩川の浸食によってできた険しい断崖が約24kmも続く深い谷です。
荘厳な絶壁と地から湧く温泉、そして野山を彩る四季と自然のエネルギーに満ちあふれた層雲峡は、雄大な北海道の魅力を満喫できる場所です。この記事では、自然の息吹を感じる黒岳、雄々しく落ちる2つの滝、幻想的な沼など、層雲峡の大自然を堪能できるスポットをご紹介します。
大函・流星の滝・銀河の滝の迫力を味わう
層雲峡といえば、高さ100m以上の絶壁が延々と続く渓谷です。とくに絶景なのは谷の上流、川の両側にある「大函」と呼ばれるポイント。約200mある柱状の崖が屏風のように並んだ姿に思わず息をのみます。
約3万年前の噴火で、堆積した溶結凝灰岩が石狩川に浸食されること約1万年。気の遠くなるような長い年月をかけて作られてきたのが、この「大函」です。
また「流星の滝」と「銀河の滝」も外すことのできない絶景ポイントです。落差約90mを流れ星の如く力強く落ちる「流星の滝」と、120mの高さから細くカーブを描きながら裾広がりに落ちる「銀河の滝」。
その特徴から「夫婦滝」とも称されるこの2つの滝は、「日本の滝百選」にも選ばれるほどの美しさを持っています。
「双瀑台」の上からは迫力ある光景を間近に見ることができます。駐車場から山の中の遊歩道を上がること約20分。上り坂は少々堪えますが、豪快な滝の姿を見れば、疲れはスッと消えるはずです。
黒岳ロープウェイで大自然を謳歌
標高1984mの黒岳に春がやってくるのは5月下旬です。雪解けを待っていた花々がつぼみを膨らませ、夏には色とりどりの高原植物が咲き乱れます。秋には燃えるような紅葉、冬は山全体がパウダースノーに包まれ、いつの時期に訪れても四季折々の美しさを体感できます。
ロープウェイを利用すれば、約7分で5合目に到着。ゴンドラに揺られながら標高約1300mまで、黒岳を見下ろす空中散歩が楽しめます。そこからペアリフトに乗り継げば、標高約1520mの7合目まで約15分です。
7合目から山頂までは片道約1時間。短い距離ですが、途中ハードな場所もあります。頂を目指すのであれば、しっかりと登山用の装備を調えてから出発しましょう。
大雪高原の沼巡りで紅葉狩り
本格的な登山ではなく、散策を楽しみながら紅葉狩りをしたい方には「大雪高原の沼巡り」をおすすめします。温泉宿「大雪高原山荘」からスタートし、緑沼、大学沼、空沼など10ほどある沼を巡ります。
散策路は約7km。山道を約4時間かけて巡るコースなので、登山靴か長靴、そして防寒対策は必須です。いわずと知れたヒグマの生息地でもあるので、「ヒグマ情報センター」でしっかりとレクチャーを受けてからの出発となります。
多少険しい山林を通ることもありますが、赤、オレンジ、黄と自然が生む芸術品を眺めながらのトレッキングは心が洗われるようです。途中、寄り道する大小の沼には、多彩に紅葉した木々が鏡のようなった水面に映り込み、2重の美しさを堪能できます。
また、さまざまな珍しい高山植物を観察できるのもこのツアーの魅力。凛とした青のエゾオヤマノリンドウ、フワフワした綿毛を伸ばしたチングルマなど、普段見ることのできない貴重な植物との出会いに心が弾みます。
散策を終え、「ヒグマ情報センター」に帰ってきた後は、「大雪高原山荘」の温泉でゆっくりと体を温めるのもいいでしょう。ただし、この温泉宿の営業期間は夏と秋の123日間のみ。事前に確認しておくことが必要です。
多くの活火山を抱える大雪山は温泉の宝庫。その中でも層雲峡には山々の中にロッジ風の温泉宿泊施設が立ち並ぶ、北海道有数の規模の温泉街があります。自然が作る荘厳な景色に胸を打たれた後は温泉につかり、心身ともに体を癒やしてからお帰りください。
(画像はphotoACより)
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