太古の火山活動によって生まれたカルデラ湖、摩周湖の美しいレイクビュー!
道東観光では外せないスポット、摩周湖
半世紀ほど前に布施明が歌う「霧の摩周湖」という曲がありました。作曲者の平尾昌晃は、この曲で第9回日本レコード大賞作曲賞を受賞しました。この曲のヒットによって摩周湖は全国的にその名を知られるようになったのです。
晴れた日には素晴らしい景観を呈しますが、霧に覆われていることも多いために神秘度を増し、道東の人気観光スポットになりました。
湖畔に下りることはできないので、間近に湖水を見ることはできませんが、その透明度は、かつては世界一を誇りました(現在はロシアのバイカル湖に次いで世界第二位)。不純物がほとんど含まれない湖水は「摩周ブルー」といわれる独特の深い青色です。
神秘の湖、摩周湖とはどんなところか探ってみましょう。
神秘の湖
最初に摩周湖の数字と順位を並べてみます。面積は19.22平方kmで国内第20位。カルデラ湖としては第6位の大きさです。最大深度は211.5mで国内第5位。そして透明度は19.0mで日本一です。霧の中から出現するその姿はまさに神秘の湖といえるでしょう。
摩周湖は、数万年から数千年昔の火山活動によって形成された窪地に水が溜まってできたカルデラ湖です。現在も湖の周囲はほとんど急傾斜のカルデラ壁で囲まれています。
不思議なことに、摩周湖には注ぎ込む川がない(流れ出る川もありません)のに、水位はほぼ一定に保たれています。水の供給源は周囲の土壌で十分にろ過された雨水。このため、不純物や有機物の混入が大変少ないことが透明な湖水の理由です。
摩周湖と霧、雲海
ヒット曲「霧の摩周湖」のせいか、摩周湖イコール霧というイメージが定着した感がありますが、観光シーズン(5月~10月)中、丸一日摩周湖が見える日は約100日もあり、全く見えない日は25日ほどです。また、一寸先が見えないほどの濃霧が一転して快晴になるという天候の激変がしばしば起こります。
霧の発生源は太平洋上の暖かく湿った空気。これが南風に乗って北上し、北海道沿岸で北からの冷たい親潮に冷やされて霧が発生します。霧は釧路湿原をさらに北上し、摩周湖に至ります。気温が下がると霧は下に沈んで見事な雲海になることがあります。
また、初夏に条件が重なると、北上してきた霧が、湖周囲の断崖から白い霧の塊となって湖に流れ込む「滝霧」が起こることがあります。年に数回だけ現れる幻の霧です。
おすすめ絶景スポット
絶景スポットは3箇所あります。湖の西から南側を通る観光道路に第一展望台と第三展望台が、湖の北側には裏摩周展望台があります。かつては、第一展望台と第三展望台との間に第二展望台があったのですが、現在は閉鎖されています。
三つの展望台の中で最もポピュラーなのは第一展望台でしょう。正面には、カムイヌプリ(摩周岳)、その左手にカムイシュ(中島)。はるか遠くには斜里岳などが望めます。レストハウスもあるので観光には最適です。
第一展望台から少し北上すると第三展望台があります。カムイヌプリ(摩周岳)は男性的な表情となり、カムイシュ(中島)がより間近に望めるようになります。
湖の北、第一、第三展望台の反対側に裏摩周展望台があります。標高が3展望台の中で最も低く、他の展望台が霧でも湖面を見られる可能性が高いといわれています。
第一展望台と第三展望台には、JR釧網本線摩周駅からバスが出ています(冬は運休)。裏摩周展望台へのバス便はありません。なお、摩周湖をぐるりと一巡りする道路はないので、第一、第三展望台から裏摩周展望台へ行くには大変な大回りを覚悟しなければなりません。
お土産や休憩は?
一息入れるなら、第一展望台にあるレストハウスです。おすすめは「摩周ブルー」というソフトクリーム。水色で神秘的な味が大人気です。霧は入っていませんが、「霧の缶詰」も売っています。
道東の雄大な自然の中にひっそりと佇む摩周湖。晴れに恵まれるか、雲海に出会えるかは運次第です。その神秘的な眺めは、道東観光を計画しているなら絶対に外すことはできません。
(画像は写真ACより)
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