大迫力の自然を間近に!冬の網走で流氷を見よう
見渡す限りの銀世界、でもここは海
日本国内、雪国であれば、あたり一面の銀世界という風景はそれほど珍しいものではないでしょう。でも、見渡す限り氷と雪に覆われた景色というのは、冬の道東でしか見ることができません。そう、オホーツク海の流氷です。
自然が見せてくれる迫力の風景とその楽しみ方をご紹介してまいりましょう。
オホーツク海の流氷
氷の海というと南極や北極、北欧の国々やアラスカ、グリーンランドなどを思い浮かべます。日本ではオホーツクにやって来る流氷がよく知られています。オホーツクは、北半球で見られる流氷の南限であるといわれています。
冬になると、オホーツク海のはるか北のロシア側から凍り始め、サハリン東岸に沿って南下し、1月に北海道のオホーツク沿岸に近づきます。
その冬最初に北海道沿岸から流氷が確認できた日を「流氷初日」、最初に接岸した日を「流氷接岸初日」といいます。流氷は、風向きによってはさらに南下を続け、太平洋側にぐるりと回り込んで釧路に達することもあるそうです。
冬が終わりを告げ、沿岸から見渡せる範囲で流氷の占める割合が半分以下で、かつ船が航行できるようになると「海明け」が宣言されます。そして、沿岸から流氷の見納めになった日を「流氷終日」といいます。
春になって沿岸から離れた流氷が溶けると、流氷に付着していた植物性プランクトンが一気に繁殖します。次に、これを捕食する動物性プランクトンが増えていってオホーツク海は豊かな漁場になっていきます。流氷の下にはプランクトンを食べる生き物も多く生息しています。その代表がクリオネです。
流氷を楽しむアクティビティの数々
冬の北海道のさらに一番寒い時期にしか見られない流氷ですが、これを楽しんでしまおうというアクティビティが人気です。いくつかご紹介しましょう。
流氷砕氷船
豪快さを求めるなら砕氷船です。網走から出ている「おーろら」と紋別から出ている「ガリンコ号II」のふたつがあります。
「おーろら」は、全長45m、総重量491t、定員450名。観光船としては大型です。観光用の砕氷船は世界で数隻運行されているそうですが、いずれも既存の船を砕氷船に転用したものであるのに対し、「おーろら」は世界で初めて観光用の砕氷船として設計された船だそうです。
「おーろら」の砕氷の仕組みは南極観測船と同じ。船首を氷の上に乗り上げさせ、船の重さで氷を割って進みます。このため、「おーろら」の船体構造は非常に堅牢で、動力は同じ大きさの通常船の約2倍のパワーがあります。氷の割れる音を聞くだけでも参加した甲斐があるというものです。
「ガリンコ号II」は、全長35m、総重量150t、定員195名の船です。最大の特徴は船首に「アルキメディアン・スクリュー」というらせん状の装置が2本ついていることです。
「ガリンコ号II」は、回転するアルキメディアン・スクリューを船の重さで氷に押し付けて砕氷しながら進みます。氷が薄ければアルキメディアン・スクリューの回転だけで砕氷します。1階船首室からは氷を砕くアルキメディアン・スクリューの様子を見ることができます。
流氷ノロッコ号
次は、陸から流氷を眺めてみましょう。鉄道です。海一面の流氷を車窓から楽しむことのできる観光列車として大人気だった「流氷ノロッコ号」は、牽引するディーゼル機関車老朽化のため、2016年2月で惜しまれながら引退しました。
代わりに2018年から運行を始めたのが「流氷物語号」です。2両編成の特別ラッピング仕様のディーゼルカーが網走・知床斜里間約37kmを走ります。
知床斜里行きは展望台のある「北浜駅」で約10分停車。網走行きは、道の駅が隣接している「浜小清水駅」に約20分停車します。
流氷ノロッコ号
次は、陸から流氷を眺めてみましょう。鉄道です。海一面の流氷を車窓から楽しむことのできる観光列車として大人気だった「流氷ノロッコ号」は、牽引するディーゼル機関車老朽化のため、2016年2月で惜しまれながら引退しました。
代わりに2018年から運行を始めたのが「流氷物語号」です。2両編成の特別ラッピング仕様のディーゼルカーが網走・知床斜里間約37kmを走ります。
知床斜里行きは展望台のある「北浜駅」で約10分停車。網走行きは、道の駅が隣接している「浜小清水駅」に約20分停車します。
流氷ウォーク・流氷ネイチャリング
流氷を直に感じてみたい方におすすめは「流氷ウォーク、流氷ネイチャリング」です。ツアーガイドの案内で、文字通り流氷の上を歩いたり、流氷に触れたりできるのです。
「海に落ちたらどうするの!?」という方、心配無用です。ツアー参加者は、保温性が高く浮力を保つドライスーツという特殊な衣服を着用します。「浮力」ということは、流氷の合間の海に入ってぷかぷか浮かぶ体験もできるのです。運が良ければクリオネに出会えるかもしれません。
さらに流氷体験を深めたいという方には流氷ダイビングもあります。南の海に飽き足らないという方にいかがでしょう。
まとめ
冬が大好きという方はもちろん、寒いのが大の苦手という方にこそおすすめした流氷体験。大海原を埋め尽くす氷を陸から眺めるだけでも圧巻ですが、船や自分の足で流氷原の中に入ってみるとまた違う驚きがあると思います。
(画像は写真ACより)
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