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社員旅行で業務集中力も改善!?注目される実施効果

復活しつつある職場・社員旅行

かつてほとんどの企業で実施されていた社員旅行は、2000年代に入った頃から、団体旅行そのものへの人気離れや企業業績の低迷、景気の先行き不透明感などから、積極的に必要性を見出しにくいもの、イコール経費削減対象とみなされるようになり、実施をとりやめるケースが増加、一時は実施企業が全体の4割を切るまでに減少したともいわれています。

しかし最近になって実施企業がじわりと増加し始め、社員旅行の実施がもたらすメリットやプラスの効果に注目する企業も増えてきました。一度は過去のものとさえみなされた社員旅行の意義が、とくにベンチャー企業や成長の著しい革新的取り組みが目立つ企業で、再認識されるようになっています。

社員旅行を実施することで、どのような効果が生まれているのか、またそうしたメリットを生み出す、成功事例といえるような社内イベントへと育てていくにはどうすれば良いのか、今回はそうした観点から社員旅行を考えていきましょう。

集中力が続かない現代人、モチベーション・スキルアップに有効!

社員旅行の実施目的や、実際に実施して得られた効果として、最もよく挙げられるのは、社内コミュニケーションの活性化です。確かにひとつの達成すべき業務にともに取り組んでいく上で、円滑なコミュニケーションがとれることはとても重要ですが、現在は個々がPCに向かって作業する、バラバラな就業環境・体系で働いているなど、直接会話することが非常に少なくなっています。

そうした中、旅行という非日常の体験を通し、まとまった時間をともに過ごすことで、互いの知らなかった面を発見したり、雑談やレクリエーションで親睦が深められたりすることで、一定の関係性を築き、普段の仕事に戻ってからも自然なコミュニケーションをとりやすくなることが期待できるでしょう。

しかし社員旅行で期待できる効果は、そうしたコミュニケーション面に限られたものではありません。より業務の成果アップに直結する集中力の向上、モチベーションアップに伴う生産性向上も望めるのです。

現代は、日々多くの情報にさらされることが当たり前な環境となっていることから、かつてに比べ集中力が続かない人が増えているとしばしば指摘されています。

中でもスマホネイティブな若手社員の世代と、それ以前の世代では大きなジェネレーションギャップもあり、高い集中力をもって、ともにひとつのことに取り組む姿勢をつくること、環境を整えることが難しくなってきました。日頃の勤務でそうした時代の変化や新たに生じた困難さを実感している方も少なくないでしょう。社員旅行は、そうした問題を解消する契機とできる可能性もあるものです。

企画にひと工夫で効果アップ!

大きな社内イベントとして、さまざまな効果が期待できる社員旅行ですが、ただ漫然と実施しても意義のあるものにはなりません。一部の人は楽しんでも、人付き合いも面倒だし行きたくない、つまらないことに時間を取られるだけと感じる向きが強ければ、参加率も伸び悩みますし、参加意識もバラバラでかえって溝を深めるなど、マイナスに働いてしまう可能性もあります。

まずは、それぞれが楽しみながら積極的に参加できる、これなら行ってみたいと思える旅行になるよう、計画段階から工夫しましょう。例年とは違う交通手段をとってみる、行き先やアクティビティ、実施時期など、少しでも皆の希望にそったものとなるよう事前アンケートを行ってその結果を反映させるといったことが有効です。

集中力向上につなげたいなら、旅程もメリハリをもったものにしましょう。がんじがらめの窮屈なスケジュールでは、参加者も幹事役も疲弊してしまいます。適宜自由時間も設けて、個々に楽しむところと、全員でひとつの体験をするところを明確にしておくことがポイントですね。

切り替えを素早く、うまくできるようになることは、普段の仕事でも重要なことであり、必要なタイミングで高い集中力を発揮させる基礎になります。

旅行の中の企画でも、ただ景勝地の写真を撮るだけでなく、あとでそれを互いに鑑賞する機会を設けたり、テーマに合致するシーンをどれだけカメラに収めてこられるかゲームを行ったりすると、さらに集中して取り組む雰囲気や機会を作りやすくなるでしょう。

講師を招いて皆でダンスを習うといったアクティビティ研修もおすすめです。苦手な人から得意な人まで、それぞれに気持ちよく体を動かし、ひとつの振付を全員で完成させていくことで、チームワークの強化も図れますし、ダンスそのものにも思考力や記憶力、集中力、自己肯定感の向上といった効果があることが知られていますから、目先の変わった楽しい研修となるかもしれません。

このほか、より業務の実践に近いビジネス最適化のゲームワークショップを導入したり、余興として盛り上がる、箸で豆を運び順にバトンタッチ、チームでスピードを競うといったミニゲームを行ったりと、日程や社内の雰囲気、目指す旅のイメージなどに合うものを工夫して取り入れてみてください。こうしたひと工夫ある社員旅行にすることで、楽しく、かつ、意義深いイベントとして成功させやすくなります。

いかがでしたか。社員旅行というと古いイメージしかなかった方には、今回の内容はとくに新鮮に思われたかもしれません。社員旅行は全員が職場とはまったく違う同じ場所に集まり、同じ時間、同じ体験をするなどして、それぞれの角度からひとつの思いを共有する、純粋に何かに打ち込んで楽しめる、そうした貴重な機会となります。このことが、モチベーションアップや集中力の向上にもつながる可能性をもったポイントなのです。ぜひ有益なイベントとして企画・実施してみてくださいね。

(画像は写真素材 足成より)

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